生貯蔵酒 生へのこだわり

〜もっとたくさんの方々に、日本酒を気軽に楽しんでもらうために〜

生貯蔵酒が誕生する前、昭和50年頃は、日本酒といえば“燗”がほとんどでした。料理と一緒に、じっくりと味わって日本酒を堪能する、こんな飲み方が一般的でしたし、そもそも、夏場に、気軽に、日本酒を楽しむことは難しかったのです。そんな状況の中、白鶴酒造では「皆様にもっと気軽に日本酒を楽しんでもらいたい」という思いから、冷やして飲むことで、燗とは違う日本酒のおいしさを味わえる『生貯蔵酒』を開発することになりました。
 

しかしながら、生貯蔵酒を商品化するためには2つの大きな課題がありました。

 

1)生酒のおいしさを日本中の人にお届けしたい

当時、生酒は商品としては存在しており、料飲店などでは飲むことも出来ました。しかしながら、生酒は賞味期間が短い為に、メーカーから直接、クーラーボックスを抱えて料飲店に届けている状態であり、限られた人しか楽しむことが出来なかったのです。たくさんの方々に日本酒を気軽に楽しんでもらうためには、当時の流通では、常温の状態で出荷できることが必要でした。
そこで、「生のおいしさを、気軽にみんなが味わえる」ことを可能にしたのが、“限外ろ過処理生貯蔵”という技術でした。醸造したお酒を限外ろ過処理した生の状態で貯蔵することで生のお酒のおいしさを残しつつ、最後の瓶詰め前に低温殺菌をすることで、常温で安全な商品を安定して全国にお届けすることを可能にしたのです。
 

2)“ムレ香”の発生を防止したい

生酒や生貯蔵酒は生の状態で貯蔵すると、ムレ香という日本酒特有の不快臭がどうしても発生してしまいます。当時の生酒はそのままの状態で出荷されていたので、ムレ香が強いものでした。そのムレ香を生酒の独特の香りであると勘違いをしている人や、ムレ香によって生酒が嫌いになってしまう人もいたのです。
そこで、生酒ならではのさわやかでフレッシュな香りと、生酒の本当のおいしさを伝えるために、白鶴酒造ではムレ香について徹底的に研究をしました。その結果、ムレ香を発生させているのが麹菌がつくる酵素であることがわかったのです。
しかしながらその酵素を取り除くのもまた一苦労でした。「酒をろ過して風味はそのままで酵素を取り除く」という当時では非常に難しい技術を達成する為に、「限外ろ過技術」に着目し、実用化に向けて試行錯誤を繰り返しました。お酒に臭いが移らず、長期間耐久性のある“限外ろ過膜”や、“限外ろ過装置”をメーカーと共同で検討し、実現化しました。
さらにムレ香の成分を明らかにし、発生原因を麹菌の遺伝子レベルにおいて解明しました。
 

3)気軽に飲んでいただきたい

日本酒をもっと気軽に飲んでいただきたいとの想いから開発した「生貯蔵酒」は、おかげ様で多くの方からのご支持をいただき、2006年に「生・生貯蔵酒カテゴリーNo.1※」になりました。 今後もみなさまに気軽に飲んでいただけるように「生貯蔵酒と料理との相性」やさまざまな「飲み方のご提案」などの情報を発信していきます。
(※酒類食品統計月報 07年2月 日刊経済通信社調べ)
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